Barakan Words

放送中に出た言葉から、心に残ったものをちょっぴり編集してピカップ。

(※ソチ・オリンピックに関する話)

 

Barakan 無記名のかたからなんですけど、こんなメイル。

 

「素朴な疑問。都知事選の話題でもちきりですが、世界的にはソチ・オリンピックの開幕です。Peterさんは注目競技や選手って音楽同様、スポーツからも感動を得られますよね」。

 

はい、そうですが、どこのメディアも絶対にソチ・オリンピックばかりとりあげるから、ソチ・オリンピックの関係でわれわれの生活が変わってしまうっていうことはまずない。だから今日あたり、別にソチ・オリンピックのことをそんなにとりあげなくてもと思っています。

 

もちろん注目する競技、スキーの回転とか、そうゆうのは割とすきですね。

 

稲葉 マニアックですね。

 

Barakan そう??

 

稲葉 う~ん、やっぱりフィギュア・スケートが日本では花形っていわれてます・・・

 

Barakan ぼくね、オリンピックでやんなくていいと思ってる。

 

稲葉 (※愕然とした声で)なぜですか??

 

Barakan 芸術的なことに点数をつけるっていうことは、ぼくははなはだおかしいと思うんですよ。あれはパフォーマンスだから、スポーツじゃなくて、パフォーマンスとして楽しめばいい。あれで金・銀・銅を決めるっていうことは全然よくない逆に。

 

稲葉 あっ、そうゆう意見もありますね。なるほど。

 

Barakan ぼくはそう思います。

 

あと、ぼく意外に、これ「えっ!?」っていわれると思うけど、カーリングは割と面白い(笑)。

 

稲葉 (笑)

 

Barakan ああいう戦略的なこと、ビリヤードはもともと好きですから。あれは氷の上でやるビリヤードみたいなもんだと思ってるからね、意外におもしろい(笑)。

 

(※2014年2月6日(木)の9時36分ごろの発言)

(※オーディオ・チェックに使うCDについて)

 

Barakan 2 Way Bulletin Boardの時間です。

 

色んなメイルが来てますね。

 

「20年ぶりにオーディオを組み替えようと思っています。そこでお訊きしたいのですが、Peterさんがオーディオ・チェックする時、どのアルバムを使っているんでしょうか。たくさんのライヴの生音とCDを聴いてるPeterさんに教えていただけたらとても参考になります。

 

またはリスナーの中にも音質にこだわりのあるかたがたくさんいらっしゃると思うので、機会があれば番組の中でみなさんの1枚を教えてほしいです」。

 

なるほどね。レコードじゃなくてCDでということです。

 

ぼくはオーディオを買い替えたことは最近全然なくて。なにを使うんだろうね。メイルをいただいてしばらく考えたんだけど特にこれっていうのは。もしかしてクラシックとか使う可能性もある。あるいはToumani Diabateのコラとか、ああいう弦楽器の繊細な音をもしかして聴くかもしれませんね。

 

(※2014年2月6日(木)の8時16分ごろの発言)

(※都知事選の投票日に向けて、投票済み証明者のリクエスト優先企画が決まった瞬間)

 

Barakan さっき稲葉さんが「Barakan Morningでは投票した人のリクエストを優先的にかける」って。そうゆうのがあってもいいかもしれませんね。

 

稲葉 おっ!! ホントですか!? 

 

Barakan (※おそるおそるな感じで)・・・やってみようか・・・月曜日。自分の投票権をスマートフォウンかなんかで写真撮って送ってもらって。

 

稲葉 それか投票所の前でセルフィー、自撮りをして、「行ってきたよ」っていう写真をつけてリクエストを送るっていうのはどうですか?? いいじゃないですか。

 

Barakan いいじゃない。

 

稲葉 みなさん参加して下さい。

 

(2014年2月5日(水)の9時4分ごろの発言)

(※Yusef Lateefの訃報へのリクエスト)

 

Barakan Yusef Lateefというジャズのおもしろいミュージシャンがこの前93歳で亡くなりました。いろいろとこの番組でもとりあげましたが、その時にかけようかなぁと思っていた曲がちょうどまたリクエストが来ました。これちょっと前なんですけどね。

 

「土曜日から風邪をひいて、咳と頭痛、のどの痛みで辛いです。病院に行ったら「リンパがすごくはれている」といわれましたが、熱はないのでインフルエンザでなくてよかったです。よくないけど。それよりも昨日今日で久しぶりに仕事が休みで台なしです。そんな自分にリクエストをお願いします。確か去年の今ごろ、梅の花が咲くころに番組でかかったと思います」。

 

もしかしたらかけたかもしれませんね。Yusef Lateef "The Plum Blossom"。

 

09:54 

YUSEF LATEEF "THE PLUM BLOSSOM"

 

Barakan Yusef Lateef "The Plum Blossom"。梅の花というのは東洋のものなんですけど、この曲は中国の独特の笛のために書いたんだそうです。アルバムのライナーに書いてあるんですけど、「中国の音楽に関する本を読んでいたら丸い笛が存在することを知って、ニュー・ヨークのチャイナタウンの店で見つけたんだそうです。1200年前からあるもので、上にひとつ穴があいて、グレイプフルーツぐらいの大きさなんだけど、その表面に5つの穴があるだけで、出せる音程はそれしかない。

 

稲葉 オカリナみたいな感じなんですかね。

 

Barakan そうですね。焼き物だそうなんですけど。

 

稲葉 陶器の温かみが伝わってくるような、でも難しそうな笛ですね。音を聴いてる限り。

 

Barakan でもすごくいい音でしたね。

 

(※2014年2月4日(火)の9時50分ごろの発言)

(※Pete SeegerについてTom Morelloが語ったこと)

 

稲葉 時刻は7時17分です。この時間はAround The Web。Peterさん、今日はなんでしょうか??

 

Barakan 今日はPete SeegerについてTom Morello(トム・モレロウ)が、喋ってることなのかな。自分で書いてるのかもしれません。これはRolling Stone(ロウリング・ストウン)に載っていたものなんですけど、1月29日付になってて、ちょうどその前の日だったかな、Pete Seegerが亡くなって、彼の曲を南アフリカに行っていたBruce SpringsteenのE Street Bandが"We Shall Over Come"を演奏したんだそうですね。もう涙があふれるような雰囲気になったんだそうです。

 

そのE Street Bandで最近Tom Morelloがギターを弾いてるのはみなさんご存知だと思いますけど、もともとRage Against The MachineのギタリストですからPete Seegerとは一見ちょっと全然違う世界のように見えます。ただ、Rage Against The Machineはすごく政治的な主張の強いバンドだったし、Pete Seegerも音楽の種類は違うけれども、その姿勢は非常に似ているところがあって。PeteのことをTomがすごく気に入っていたこと。

 

彼が、当時は知らなかったんだろうと思いますけど、歴史の中のいちばん好きなPete Seegerの一瞬といえば、テレビ番組のSmothers Brothers Showに出た時の話。

 

最初は彼の政治的な姿勢のためにテレビ局が彼の予定されていた出演をキャンセルしたんだけど、そのSmothers Brothers自身が「ぜひとも出してほしい」ということで、結局出ることになりました。それで"Waist Deep In The Big Muddy"という曲があって、これはヴェトナム戦争に反対する曲なんですね。これをバンジョウ1本で演奏したけれども、それが結局その時はカットされたはずです。「でも今はYouTubeで観られるから」といって、「これはすごくインスピレイションがわくものだ」と書いてます。

 

Pete Seegerはよきおじいさんのような雰囲気をもってる人だけれども、それに惑わされちゃいけない、というか、「すごく骨太な姿勢をもった人だ」と。

 

50年代に彼が一時期共産党員だったということもあって、赤狩りの時代に下院、非アメリカ活動委員会で証言させられたことがあって、そこで「あなたたちと違う政治観をもった人たちのためにわたしが音楽を奏でているからといって、わたしを非アメリカ的だというのはとんでもないことだ」と面と向かっていったそうですね。

 

しかし、その彼はいくつもの幼稚園でちっちゃい子のために子どもの歌をよく演奏していたということもあって、そうゆう人だったということをTom Morelloが語っています。

 

(※2014年2月4日(火)の7時17分ごろの発言)

(※珍しくLed Zeppelinがかかった日)

 

Barakan 先ほどPhilip Seymour Hoffmanのことで「パイレーツ・ロック」に出たThe Countの役の話をしましたね。それはEmperor Roskoという実際にいたDJに基づいた役作りなんですけど、そのEmperor RoskoがBBCに移ってから、あれは金曜日の夕方だったと思います。

 

よく新譜のレコードをとりあげて、Round Tableといって、この番組でも昔Round Tableっていうコーナーがあったんですけど、その番組のRound Tableっていうのは、3人ぐらいで新しく出たレコードをめぐってああでもないこうでもないっていいあうような、なかなかおもしろい番組だったんですけど。

 

なぜかある時家で宿題かなんかしながら聴いてたんでしょうね。とりあげられたこのレコードがどうゆうわけか今でも印象に残ってます。

 

09:05 

LED ZEPPELIN "D'YER MAK'ER"

 

(※2014年2月3日(月)の9時4分ごろの発言)

(※アメリカの印税システムについて)

 

Barakan ときどきDavid Byrneから、そのた大勢の人たちに発せられるEメイルが届くんですけど、先週ちょっとおもしろいものが来ました。

 

レコードがラジオで放送された時に、作詞・作曲した人たちに対して印税が発生するんですね。それとは別に多くの国では演奏者のところにも、微々たる金額なんですけどお金が入ることになってます。しかし、アメリカはそうじゃないんだって。ぼくは知らなかったんだけど。

 

ラジオで曲がどんなにかかっても、そのレコードを作った人のところにお金が入ってこない。これは問題だと思ってる人たちが運動を始めてて、今アメリカの議会で新しく法案を作ろうとしてる人がいるということで。

 

David Byrneはミュージシャンと同時に、活動家ってわけじゃないけど、こういったことをとりあげることがときどきあるんですね。

 

今アメリカのほかに、そんなに多くはないらしいんですけど、そういう印税を払わないのはイラン、北朝鮮、中国、ヴェトナム、ルワンダも含まれる数少ない国なんですってね。

 

結局アメリカでこうゆう印税を払わないでしょ。日本ではそうゆう印税を払ってるんだけど、日本人のレコードがアメリカで放送された時にもそれは払わないわけですね。どこの国でもこういったやりかたっていうのはお互いの国どうしで2国間の条約みたいなのを結んでるんですけど、そうするとアメリカが払わないから、日本でもアメリカ人に対して払ってないらしいですね。

 

これは、確認したわけじゃないけど、どうやらそうゆうことのようです。日本は名指しでいってるわけじゃないけれど、どこの国でもそうゆう風にやってるみたいなんですね。

 

これはみんなに知ってほしいっていうことと、主にアメリカの人たちに対して「ぜひこれは変えましょうよ」という、署名運動に参加して下さいという呼びかけでもあります。これは音楽ファンに対して、これが変わればどうゆう影響があるかっていうと全く影響がない。音楽ファンに関してはラジオ聴くのはタダですから、別に自分が負担しなきゃいけないっていうことはなにもない。

 

ラジオ局にしても、公共放送とかカレッジ・ラジオっていうのは全く影響はないと。唯一お金を払わなきゃいけないっていうのは民放のラジオ局だけ。多くの場合はこれは大きな会社がもってるもので、そんなに大した金額ではないっていう。ラジオ局はおそらく反論するんでしょうけどね。でも世界で圧倒的に多くの国がこうゆう印税を払ってるわけだからアメリカも払うべきだと。そのようなことをいってます。

 

(※2014年2月3日(月)の7時20分ごろの発言)

(※Kraftwerkのコンサートの想い出と影響力について)

 

Barakan Kraftwerkは最近再結成してまたコンサートをやっていて、この前来た時は観てないんですけど、ちょうどYMOがまだやってた時に来日して、中野サンプラザで観たことがあって、すんごく気もちよかったんですけど、ぐっすり寝ちゃったっていう(笑)。

 

稲葉 お疲れだったんですか??

 

Barakan 動かないんだもんだってあの人たちは(笑)。ステイジの上でただ立って、キイボード弾いてるのか弾いてないのかわかんないような(笑)。まぁ気もちよかったですけど。

 

(※2014年1月21日(火)の9時15分ごろの発言。つづいて影響力について)

 

Barakan KrafrwerkっていうともちろんYMOはすごく影響受けてますし、細野さんは未だに"Radioactivity"っていう曲をほぼ毎回ライヴで今もやってるんですけど、そのKraftwerkがいなければおそらくYMOもいなかったかもしれない、と思うと。だってYMOがいなければ今の日本のポピュラー音楽はどうなっているのか。ということにもなるからね。その影響力は大変なものですね。日本に関しては特に。そのKraftwerkは特別功労賞を受賞することになりました。

 

(※2014年1月21日(火)の9時20分ごろの発言)

(※都知事選のラジオ報道について)

 

Barakan 「昨夜の嬉しいニューズ。名護市長の稲嶺さんが再選しました。みなさんは沖縄に行かれたことがありますか?? ぼくはアメリカ軍の基地の大きさにホントにびっくりしました。原発問題など、InterFMがそうゆうところでがんばってほしいですね。少なくとも沖縄の人たちは変えようと、変わろうとみなさんが早く思ってくれればと思います。なにかお願いします」。

 

すいません。ほかのかたもこの名護関係のリクエストをいただいて、前にかけた曲なんですけど、今スタジオにないのであしたもってきます。

 

原発のこともそうなんですけど、まだ選挙公示されてもいないけれども、「東京都知事選が終わるまでは原発にふれるな」とほかの放送局ではいわれました。

 

稲葉 そうなんですね。

 

Barakan その理由はみなさんのご想像にお任せしますが、ふたつもいわれたってことは「ほぉ、そうなのか」ってちょっと思いました。ふれてませんか??

 

稲葉 はいっ、念を押さなくても大丈夫です(笑)。

 

(※1月20日(月)の8時20分ごろの発言)

(※英語の発音について)

 

今のFemi Kutiはナイジェリアの歌手なんですけど、彼のようなアフロビートでは英語で歌うか、あるいはピジンというブロウクン・イングリッシュみたいな、方言というか、そうゆう言葉で歌うか、あるいはナイジェリアの主にヨルバ語で歌うかのだいたい3パターンなんですけど、今のは普通の英語だったんですね。

 

ちょうど今日の新聞に載ってた記事なんですけど、そのピジンという、クレオール語のようなPidgin Englishって昔からよくいわれる・・・なぜピジンというのかな・・・とにかくそれを使う人がものすごく今増えていて、公用語は英語になってますけど、公認されない公用語ぐらいの影響力を今もっていて、それも階級と関係なくほとんどの人が使ってるみたいなんですね。

 

ちゃんとした英語を使う人はもう知識人というか、インテリという風に見られるようなことらしいです。もちろん教育関係者が嘆いてる傾向ではあるんですけど。でもここまでくると、もう嘆いても事実だという風に、これを読んでて日本の和製英語も同じようなもんかなって。もちろん公用語にはならないと思いますけど(笑)。でもぼくがいろいろと「いや、そうじゃない。こんな発音だ」っていってももう手遅れだろうな。って思いながらも、それでも意固地にやりますけどね(笑)。

 

(※2014年1月20日(月)の9時9分ごろの発言。そのあとに再び同じ話題)

 

Barakan Steve Martin & Edie Brickell "Friend Of Mine"。「Love Has Come For You」、彼女もイーディっていうんですね。日本ではみんな昔からレコード会社が間違った表記をしてるから違う発音してるんですけど。やっぱりいわなきゃダメですね。

 

稲葉 イーディですね?? エディじゃなくて。

 

Barakan はい。少なくとも人の名前に関してはちゃんといわなきゃいけない。

 

稲葉 エディー・マーフィー(Eddie Murphy)はイーディですか??

 

Barakan 違う。あれは「Edd(イー・ディー・ディー)」。あっ・・・ぼくの本今度もってきます!!

 

稲葉 わかりました勉強します(笑)。

 

Barakan すごい簡単なルールがあるんですよ。ああいうEdd・y(イー・ディー・ディー・ワイ)、あるいはie(アイ・イー)、Dがふたつ入ってるとその前の母音が短い。ひとつしかないとその前の母音が長い。もう99%これはルールです。

 

稲葉 なるほど。

 

Barakan 日本で母音がふたつ続くとその音を小さい「ツ」を入れて長くするでしょ??

 

稲葉 はい。

 

Barakan それはまた間違いです。そうしちゃいけない。ふたつあるっていうのはその前の母音の発音が短いっていうしるしなだけです。長くのばすわけではない。

 

稲葉 ぜひ本をかして下さい(笑)。

 

Barakan ンッフッフッフッフッフッ。といってもおそらくDon Quixote(ドン・キホーテ)的な戦いでしょうけど。

 

(※2014年1月20日(月)の9時20分ごろの発言)

(※名盤片面でとりあげたアルバム「King Biscuits Boy」について)

 

Barakan 初めて聴くかたは多分多いと思います。そうするとなじみのない曲が続いてこのよさはまだ充分にはわからないかもしれませんけど、強調しますけど本当に名盤です!!

 

74年の作品ですから、当時ぼくが東京に来た直後に出たものですけど、もうあのころ何回も何回も聴いたレコードですね。ただ、いかんせん日本以外でCDになってないってことは、全くといっていいくらい多分売れなかったんでしょうね。

 

(※2014年1月16日(木)の9時27分ごろの発言)

(※ブートレグ音源やWolfgang's Vaultの音源はラジオで流せるのかという話)

 

Barakan こんなメイルをいただきました。

 

「今日初めてインターネットから音楽をダウンロードしました。パソコンでダウンロードした音源をルーターの親機が子機にデイタを送り、さらにデイタなんとかを経由して、ステレオで鳴らすことができるのです。

 

このシステムを購入して半年以上経ちますが、ネットで音楽を買うという感覚が希薄、かつ経験がなく、ダウンロードしたい音源もなく放っておいたのですが、Wolfgangs VaultでLittle Featのライヴを聴きて初めてネットで音楽を購入しました。Little Featの海賊盤もいろいろ買いましたが、このWolfgang's Vaultの音源に勝るものはないと断言できます。ホントにすばらしいライヴです。

 

そこで質問ですが、Wolfgang's Vaultの音源をBarakan Morningでかけることはできないのでしょうか。複雑な権利関係やらタフな交渉やらなんやらでハードルが高いことは素人のわたしでもなんとなくですがわかります。でもこのVaultにある音楽の豊潤さには、これを乗り越え扉を開く価値はあると思います。

 

他の局ではなく、InterFMだからこそこれをやり遂げ、わたしたちリスナーを酔わせてもらいたいのです。と、大見栄を張りましたが、これできる可能性はあるんでしょうか??」。

 

Wolfgang's Vaultのちゃんとお金をとって公に売ってるものだったらおそらく大丈夫だと思います。ちょっと確認しますね。ブートレグのものでもミュージシャンがいいっていえばそれまでなんです。Derek Trucksのものはときどきかけてますけど、それはDerekのマネージャーは個人的に「あんたが音が充分放送に耐えるものだと思ったらかけていいよ」っていってくれてるから。

 

Little Featのほうはちょっと確認しますね。ぼくも聴きたいです実は。答えはもうちょっと待って下さい。

 

(※2014年1月15日(水)の8時23分ごろの発言)

 

(※大滝詠一"びんぼう"を初めて聴いて)

 

Barakan 大滝詠一のリクエストをあれからも結構いただいてますけど、「彼のデビュー・アルバムからの曲をぜひかけてほしい」というメイルをいただきました。これもぼくは初めて聴きました。かっこいいです。"びんぼう"。

 

07:45 

大滝詠一 "びんぼう"

 

Barakan いやぁ、これもっと前に聴いていたかったな。

 

稲葉 すごいですね。

 

Barakan ね。この人やっぱりロックで天才だったかもしれないね。これまだ70年代初頭の「大滝詠一」というタイトルのアルバムから聴いていただきました。

 

(※2014年1月15日(水)の7時45分ごろの発言)

(※2013年のBillboard Chartについての話)

 

Barakan 先ほど友達からおもしろい記事のリンクが来たんですけど、2013年Billboardチャートの1位になった曲で、アフリカン・アメリカンの曲が1曲もない。こんなことはありえないです。Billboardのチャートができてから多分初めてだと思います。フィーチャリングというかたちで、たとえばEminemの"The Monster"にRihannaがフィーチャーされていたりとかRobin Thickeの"Blurred Lines"にT.I.とPharrellがフィーチャーされてたりとか、そういったことはあるにしても、BeyonceとかJay-ZとかKaney Westとかそういった人たちも1位の曲が1曲もないんですって。

 

稲葉 そうなんですね。

 

Barakan すごく意外な感じがしました。そういったことが起きてます。

 

あとRock And Roll Hall Of Fameに入る人でも、今生きているアフリカン・アメリカンが今年1組もないということもないということも書いてあります。

 

稲葉 そうなんですね。

 

Barakan そういった、時代っていうか、たまたまそうゆう1年だったのかもしれませんけど。

 

(※2014年1月15日(水)の7時53分ごろの発言)

(※日本とアメリカのラジオの違いについて)

 

Barakan 2 Way Bulletin Boardの時間です。先日番組の冒頭で、Pretendersの"My City Was Gone"かな、かけたら、こんなメイルもらいました。

 

「今日最初のほうにかかった曲、米軍放送でよく聴くRush Limbaughの番組のオウプニング曲、ベイスが効いててかっこいいと思っていましたが、今日かかったPretendersだったんですね。ウルトラ保守派のRushの考えかたや話しかたはあまり好きではありませんが、音楽の選曲がいいのでよく聴きます。

 

アメリカのトーク・ショウ・ラジオはホストが一方的に電話を切ってしまったり、叫んだり、かなり激しいですね。電話のむこうのリスナーたちも素人とは思えない話しっぷりで、自分の意見を主張することに慣れているのがわかります。

 

日本のラジオもテレビも一般人が直接参加できるものが少なくなりましたね。メディア全体がわたしたちの生活とはかけ離れた、どこか絵空事のように見えてしまう。視聴者は無責任にうなづいたり笑ったりしてるだけでいい。というか、そうなるように仕向けられているようでゾッとします」。

 

とってもよくわかります。なぜこうなるんだろうね。日本はことなかれ主義的な社会だとつくづく思うんですけど、問題が起きるないように全部してしまうと。だからつまんないですよね。アメリカは酷いこともあるけれども、でも問題が起きた時にちゃんと謝ってちゃんと対処すればいいものですから。日本はもうちょっとそうゆう方向にいけばいいと思うんですけどね。

 

InterFMは生放送も多いし、台本は作らないステイションですから他の局と比べたら多少そうゆうことがある。リスナーにおこられることももちろんある。でもぼくはそれでいいと思うんです。こっちも紳士に「ごめんなさい」って謝って、あるいは自分が「いや、でもこうすべきだと思った」という時はちゃんとリスナーにと対話すればいいわけですからね、もっともっとそうゆうことをやればいいと思うんですね。

 

でもこのかた、Rush Limbaughの番組をよく耐えられますね。ぼくはあれ5分も聴いてればあの話の内容に呆れちゃってスイッチ切っちゃうね。

 

稲葉 そうなんですね。あたしまだ聴いたことないですけど。

 

Barakan でもそれでいいと思うんですよ。好き嫌いが激しくあって、それでラジオは成り立つものだと思うなぁぼくは。

 

(※2014年1月9日(木)の8時18分ごろの発言)

(※スキーについての話)

 

Barakan ちょっと長めのメイルなんですけど読ませていただきます。

 

「今年はお正月を新潟県のスキー場で迎えました。ほぼ20年ぶりのスイーでしたが、ケガもなく無事にスキーできることができて、山の上から見る景色は水墨画のようで、幻想的な世界で、最高のお正月を迎えることができました。

 

そんな気分に浸れたのも、20年前と比べてスキーをする人の数が少なく、ゆったりと滑ることができたからです。当時スキーは大流行していて、リフトに乗るまで20分ぐらい並ぶことが当たり前。昼ごはんの行列も当たり前。夜は若者が街を騒々しくうろつき、ナンパなんかする始末。わたしも当時若者でしたが。

 

今回はどこも待つことはなく、夜はしんしんと降る雪を眺めながらお酒をゆっくりと味わうことができ、良質なスキー旅行になりました。しかし、20年前となんら変わらず、わたしをイライラさせたことがひとつだけあります。

 

それはスキー場で流れる音楽です。リフトで山の上まで行くあいだ、いわゆるJポップのヒット曲の垂れ流しを聴かされるのです。周りの景色と調和が全くとれておらず、「ヒット曲を流しておけばいい」 という安易な考えも見てとれ、銀世界の情緒が壊されてしまうのです。

 

Peterさんは去年伊勢丹の館内BGMの選曲をしましたよね。今度はどこかのスキー場と提携して、スキー場のBGMの選曲をしてくれませんでしょうか。雪の世界を邪魔せず、引き立てるような音楽が流れるスキー場ならば、スキーから遠ざかった大人たちがまたスキー場に戻ってくるきっかけになるかもしれません。スキー離れに一役買うかもしれません。ぜひご一考下さい。

 

お正月のスキー場で雪景色に合う曲ですぐに思い浮かんだのはChieftansの曲でした。Chieftansからなにか1曲。もしくはPeterさんのお薦めの雪景色に合う曲があればそれをぜひお願いします。

 

また、Peterさんはスキーをやるでしょうか。やらないなら全く興味のない話かもしれませんが」。

 

やらないわけではありません。

 

稲葉 あっ、そうなんですか?? 

 

Barakan  初めてスキーをしたのは40以上になってからだったんだけどね。子どもにつきあって学校のスキー旅行に行って、自分は滑るつもりはなかったんですけど、「せっかく来たんだからレッスンぐらい受けたら」ってみんなにいわれて、レッスンを受けて。

 

もう転んで転んで転んでの連続だったんだけど。でも2時間のレッスンの最後にちょっとなだらかなところを自力で滑ることができたから、「やった!!」っていう感じで、それでもう味をしめて。決して上手くはならないけど大好きです!! 

 

稲葉 今年は行くんですか??

 

Barakan この番組やっててムリですよ(笑)。

 

稲葉 お忙しいですよね(笑)。

 

Barakan でも、2回かな、北海道の富良野に行って、あそこで滑った時はもうホントに天国でしたね。

 

稲葉 羨ましいです。

 

Barakan すばらしかったです。また行きたいなと思うんですけどね。

 

そうね、お話があれば喜んで選曲しますけど。このかたと同じでぼくもうんっざりでしたねあの音楽。

 

じゃあChieftains 1曲いきましょう。"Give Me Your Hand"。

 

(※2014年1月8日(水)の9時4分ごろの発言)

(※ラジオのインターネット放送について)

 

Barakan 「InterFM全国展開できませんかね?? インターネットラジオで世界中のFMが聴けるのに。規制があるんですかね??」。

 

はい、あります。これは法律ではないんですね。業界的な縛りなんですけど。業界関係者でもわけがわからない。「公式にはこの理由で」 というのはないんですけど、業界内では「地方ネット局をもってるラジオ局の圧力」という噂はあるんですけど。さぁどうなんでしょう。わたくしもそうゆうことは断言できません。

 

Radikoも「有料にして全国で聴けるようにする」っていう話はあったんですけど、これもまた撤回されました。この国はとにかくリスナーを重視しない国です。もう世界中どこ行っても先進国だったら・・・先進国じゃなくてもインターネット・ラジオが世界的に聴けるというのはもう常識になってまるのに日本だけが違う。ホントにこれは話し出すと止まらないからね。やめましょう。

 

(※2014年1月8日(水)の8時38分ごろの発言)

(※ハイレゾ音源について)

 

Barakan 2 Way Bulletin Boardの時間ですが、先ほどTwitterで「ハイレゾ音源の話聴きたい。どれだけ音がいいのかなぁ」と。番組の冒頭でちょっとふれたもので、昨日取材を受けたものなんですけど。

 

よっつの作品を聴き比べをしたんですね。真新しいものがふたつ。Stingの「The Last Ship」とPaul McCartneyの「New」。それからStevie Wonderの73年の名盤「Innervisions」、Rolling Stonesの「Let It Bleed」。1曲ずつですけど、みっつの媒体の聴き比べをしたんですけど、それぞれなにがいちばんよかったかっていうのは、だいたいアナログ・レコードがいちばんよかった。

 

おもしろいことにStingもPaul McCartneyもLPが出てるんですね。ハイレゾ・ファイルとCDとLPと全部聴き比べて、それぞれ微妙にバランスが違うというか、これがこのぐらいよかった。でもCDがだいたいものによりけりだけど、ちょっと人工的な音に聞こえる、一緒に比べると。ハイレゾ・ファイルはいいんですけど、盤に刻むとなぜかさらにいい音になるというのは不思議なんです。

 

全く説明できないんだけど、続けてかけるとどうやらLPがいちばんいい音するんですよ。

 

稲葉 昔のLPと今の最新のLPっていうのは音は違うものなんですか??

 

Barakan これもカッティング・エンジニアの腕次第だと思うんですよ多分。だから一概にはいえない。

 

昔のStevie Wonderの、イギリス盤だったんですけど、多分イギリス盤とアメリカ盤とまた違ったりもすると思うんだけど、とってもきれいな上品ないい音だった。でもStevieに関してはリマスター盤のCDがとってもいい音してた。

 

CDのリマスタリングしたエンジニアは多分一生懸命CDの特製を活かそうと、あのStevieの当時の音をさらに今かっこよく聞こえるようにしたんだと思います。ちょっと驚いたぐらいだったんですね。ホントはみなさんに聴いてほしかったんですけど。

 

(※2014年1月8日(水)8時22分ごろの発言)

(※2011年に震災直後に来日したOver The Rhineのライヴ模様)

 

Barakan 「1964年2月9日がアメリカを変えてしまった一夜」という話を先ほどしましたが、「2011年3月11日は日本を変えてしまった1日」といっていいかもしれませんね。色んな意味で。

ここInterFMでもかなり体制は変わりましたね。今はどのスタジオにもテレビは必ずついてます。必ずテレビの画面をついてますね。それ「はいつなにが起きるかわからないから」ということで、3月11日というか翌週の14日ぐらいから全部そうなってしまったんだと思います。もちろんそれは正しいことだと思うけれど、そういったことを考えさせたのも3月11日でしたね。

あのあと音楽シーンはかなり長いこと冷え込んでしまったんですね。次に紹介するOver The Rhine(オウヴァー・ザ・ライン)というオハイオ州の夫婦のふたり組なんですけど、すばらしいアルバムを出しました2011年に。「The Long Surrender」というアルバムなんですけど、4月に来日したんです。まだ寒かったし、外のイヴェントもあったんですけど、ぼくは青山のCayで観ました。すんごくいいライヴだったんですけど、まぁ・・・20人か30人ぐらいしかいなかったんでしょうねあのころは。とても残念なことだったんですけど。

あのアルバムから1曲聴いていただきます。"Only God Can Save Us Now"。

 

(※2014年1月7日(火)の8時23分ごろの発言。)

(※Gladys Knightについて)

 

今年の5月でGladysは70歳になるんですね。まだまだ現役なんですけど、ぼく74年に日本に来て、初めて観たコンサートのひとつが彼女のだったんですけど、すっばらしかったですよ。

ちょうどぼくが務めていたシンコーミュージックが発行してた「ミュージック・ライフ」っていう雑誌で当時編集長だった星加ルミ子さんの時代なんですけど、彼女がGladysの取材をした時にぼくが通訳で連れていかれたんですよ。Gladysに会うことができたんですけど、超有名人なのにものすごく腰の低い、謙虚な感じの人だったんですね。それですんごく心を打たれたのを今でも覚えてます。

 

(※2014年1月7日(火)7時55分ごろの発言)

(※Toumani Diabateについての発言)

 

Barakan 「ぼくのいちばん好きなミュージシャン」といってもいいかもしれないマリのToumani Diabateが参加したふたつのアルバムが2010年に出ました。

 

(※2014年1月6日(月)の8時18分ごろの発言)

(※大滝詠一さんの訃報に関して)

 

Barakan 放送局が間違ってはいません。Barakan Morningです。InterFMで放送しています。Sugar Babe "Down Town"聴いていただきました。

 

ぼくが1974年に日本に来て、ほとんど洋楽をずっと聴いてた人間なんですけど、もちろんテレビを点ければ歌番組が多かったので、普通の歌謡曲なんかは当時知ってる曲が多かったんですけど、ある時会社の誰かが新しく出たこのSugar Babeのアルバム「Songs」をもっていて、それを聴かせてもらって、「わっ、こんなかっこいいバンドがいるんだ」って、ちょっと驚いたぐらいだったんですね。

 

もちろん大貫妙子っていう名前も山下達郎っていう名前も全然知らない。けれどのちにもちろんふたりとも大変有名になったんですけど、誰がプロデュースしたレコードかって全く意識してなかったから、ちょっと恥ずかしい話、昨日大滝詠一さんが亡くなって、そのテレビでいろいろ話してる中で、Sugar Babeのレコードを彼がプロデュースしたっていう話があって、「えっ!? あれも大滝さんだったのか」ってちょっとびっくりしたのが正直話なんですね。

 

彼の「Let's Ondo Again」というアルバムが大好きで、ちなみにあした名盤両面というのを予定してた別のアルバムがあったんですけど、急きょ予定を変えてあした「Let's Ondo Again」のA面B面全部かけます。今から宣言しちゃいますけど。

 

そのアルバムがとにかく好きで、でも大滝さんのほかの音楽はそれほどよく知らなかったんですよ本当は。それよりも一緒にラジオ番組を2回やったことがあるんですね。1回がTBSのAMの放送で、もう1回はFM Yokohamaだったんですけど、どちらもロックンロウルの歴史をたどるような特集、結構長い番組でした。

 

特にそのTBSでやったのは3時間だったのか4時間だったのか、かなり長かったんですけど、日・英・米、3ヵ国の第2次世界大戦が終わってBeatlesの前夜までを網羅するような、自分にとっても、とにかく大滝さんの知識ったらもうびっくりするほど、「どうしてこんなに知ってるの??」って。「おたく」っていえばおたくなんだろうねこれは。あそこまで知ってるとほかにやってる時間が多分ないと思うんですけど。「あんな楽しいおたくだったらいいな」って思ったんですその時。

 

CDっていうものはあるんですけど、まだCD-Rっていうものがほとんどまだ出回ってないような時代で、彼が番組でかけるものを全部CD-Rに焼いて、いわゆるカフ・ボックスっていう自分でフェーダーの上げ下げをするものをスタジオのブースにもちこんで全ての番組の中身を自分でコントロウルするかたちでやってたから、当時の日本のラジオでは「えっ、こんなことする人がいるんだ」って、これもまた驚いたものだったんですね。そんな大滝さんの想い出がありますけど。

 

実はもう半年くらい前からInterFMの番組にもぜひ出てほしいなと思ってたものでした。残念でしたホントに。

 

さて、もう1曲、これも大勢のかたからリクエストが来た曲なんですけど、はっぴいえんどの"春よ来い"聴いていただきましょう。

 

(※2014年1月1日水曜、7時12分ごろの発言)

(※「夫婦仲良くできる秘訣があったら教えて下さい」という質問に応えて)

 

Barakan 「どう~だろうね。うちは最近、というかここずっと仲良くしてるんですけれど(笑)。

 

でも、ケンカしなかったわけでもない。失敗してよくわかったのは、やっぱりすっごい簡単なことなんですけどねある意味。相手の立場になることですね。ぼくは結構勝手なことをやることが多いので、それでずいぶんおこられたことが。最近も含めて(笑)」

 

※曲が明けてから

 

「今スタジオで話しててもうひとつ思い出した。うちでひとつルールを設けました。仮にケンカしたりとか、そういうことがあったとしても、その日のうちにもう終わりにする。寝て、次の日に起きたらもう過去のことにする。それすごくいいと思います。」

 

(2013年12月18日水曜、8時30分ごろの発言より)